東京都・都市部のビル解体工事で押さえておきたいポイント

東京都のビル解体工事だけなく、人口密度の高い日本の都市部では、建物が密集し、交通量も多く、ビル解体工事には高度な計画性が求められます。

国土交通省「建設リサイクル法」関連資料でも、都市部のビル解体は粉じん・騒音・振動の管理が特に重要とされています。

周辺地域住民・テナント・通行者の安全を確保しながら進めるため、通常の解体工事より、事前調査からビル解体手順、廃材処理まで一つひとつの工程に緻密さが求められます。今回は東京・都市部のビル解体の工事のポイントについて解説します。

[参考サイト]建設リサイクル法(国土交通省)

目次

ビルの解体工事を請け負える解体業者は建設業許可(解体工事業)が必要

ビルの解体工事に限りませんが、工事費が500万円以上の解体工事を請け負う場合は、建設業許可(解体工事業)必要になります。

ビル全部を解体する場合、基本的に500万円以下の解体工事はほぼないので建設業許可が必要になります。

「建設業許可」の記載については、解体業者ホームページの「会社概要」に記載してある場合が多いです。同時に念の為、記載の都道府県で建設業許可名簿を確認しておくとよいでしょう。

東京の解体工事情報は「建設データバンクKDB」で公開

東京23区の解体工事情報は「建設データバンクKDB」で公開されています。

各区ごとの解体工事の進捗状況を調べることができ、解体工事の規模や施工者(元請業者)等、解体業者を選ぶ際の参考となる情報が掲載されています。

[参考サイト]建設データバンクKDB(株式会社建設データバンク)

東京都・地方都市部で主流の解体工法

都市部では敷地制限や安全配慮から「上部から解体する工法」が多く採用されます。

ブロック解体工法

最上階にタワークレーンを設置し、部材をブロックごとに切断しながら、地上に下ろす工法です。地上に重機を設置できないビルや、高層ビルでも使用できる実用性の高い工法です。

ビル解体のスタンダードな工法で騒音が比較的少ない、地震が発生しても安全を保てる、工期が短縮できるなど、メリットが多い工法になります。

階上解体工法

大型クレーンで重機をビルの屋上に持ち上げ、上層階から順に下へと解体を進めていく工法です。ビルの周囲に重機を設置するスペースがない場合や、高層ビルの解体に適しています。

振動を抑えるため、ブレーカーではなくカッター工法とワイヤーソー工法を併用するケースも増加しています。騒音対策として自治体の「騒音規制法」に基づく基準値を満たすことが前提です。

地上解体工法

地上に設置した大型の重機でビルを外部から解体する工法です。特にハイリフト重機(アームの長い重機)を使用すれば、7ー8階建ての中層ビルでも対応可能です。

重機を地面に設置できるので床面の強度に関係なく解体できるメリットがあります。 ただし広い敷地や周辺に空きスペースがある場合に適しています。

トップダウン工法

上階から順に構造体を解体し、重機を下へ下へと移動させる工法。大きな重機を地上に置けない都心の狭小敷地でよく使われます。国内でも超高層ビルで実績があり、安全性と周辺環境への配慮に優れています。
 

だるま落とし式解体工法(カットダウン工法)

建物の最下部にジャッキを入れて支えとし、下から1階ずつ解体していく方法です。別名カットダウン工法とも呼ばれ、高層ビルの解体に使用される工法です。

最下部の柱を切断し、ジャッキを取り付け上階を持ち上げます。解体が終わるとジャッキダウンし、上階を下げる作業を繰り返して作業を進めます。 粉塵や騒音が少なく、周囲の環境を保護しながら安全に作業を進められます。 

[参考サイト]鹿島カットアンドダウン工法とは(鹿島建設)

上部閉鎖式解体工法

ビルの上階に天井クレーンなどを装備した解体設備を設置し、上から順に解体設備を降下させながら解体していく工法です。クレーンは移動可能で、上階の解体が完了すると次の階に移動し、段階的に解体作業を進めることができます。

現場を完全に閉鎖して閉鎖空間での作業が進められることができ、ブロック単位で切断した部材は、建物の内部からクレーンで降ろすため、周辺への騒音や粉塵の飛散防止、解体物の落下による事故を防ぐなど、安全性の強化につなげやすいところがメリットです。

主に高層ビルに適した解体工法です。

東京都のビル解体に強い業者を選ぶポイント

東京都には解体工事業者は数多くありますが、東京都のビル解体は難易度が高く、それなりに解体実績のある解体工事業者でないと解体を選ぶことが大事です。

安全配慮・法令遵守はもちろんのこと、各種損害補償保険加入や協力施工会社との連携実績も大事です。

構造を理解した安全施工可能なビル解体実績のある業者を選ぶ

鉄骨造・鉄筋コンクリート造など、ビルの構造に応じた施工計画を立てられる解体工事業者を選びましょう。

過去の都市部の似たようなビルの解体実績のある工事業者の方が安心です。

仮設工事・足場工事・近隣対策・騒音・粉じんの管理等、解体付随工事を一括施工できる解体工事業者

東京都内のビル解体工事の場合、ほとんどが近隣建造物と近いのと、交通や人の往来が激しい中での解体工事になります。

解体工事の方法だけなく、交通誘導・防音パネルの設置・散水設備の整備・静音重機・機材の利用等、解体付随工事にも可能な解体工事業者を選ぶのをおすすめします。

そうした解体付随工事も一括施工可能な解体工事業者な場合、工事の段取りが慣れているので結果的に工期が短くなり、コスト削減にもつながります。

例えば繁華街のビル解体工事の場合、人の往来が激しいので重機の運搬でも時間に制約があります。またオフィス街の場合は逆に深夜人通りの少ない時間に騒音に配慮して運搬等、

エリアに応じての解体工事の対応が必要になります。こうしたことができるのは解体の一括施工可能で都市部のビル解体実績のノウハウのある業者でないと難しいです。

狭小地ビルの解体が得意な解体工事業者

前述にも書きましたが、東京都内のビル解体工事の場合、かなりの確率で狭小地に建てられたビルが多いです。

狭小地ビル解体工事は重機の搬入や資材の運搬が難しく、一般的な解体よりも高い技術と計画性が求められます。

また隣接建造物への騒音・振動・事故等、リスクがあるので解体工事業者も躊躇する場合が多く、コストも狭小地の解体工事費用は通常時より1.5倍程高くなる傾向があります。

狭小地ビルの解体が実績のあるまたは、狭小地ビルが得意な解体工事業者に依頼をすることをおすすめします。

産業廃棄物の適正処理・マニフェスト対応

法令に基づいた廃棄物処理を徹底し、リサイクル率の高い処理ルートを持つ業者を選ぶことで、環境にも配慮した工事が可能です。

アスベスト調査・除去も同時に施工できる解体工事業者

東京都のビル解体で多いのは解体工事だけではなく、アスベスト調査・除去も必要になることが多いです。有害物質として有名なアスベスト(石綿)ですが、1960年代~2000年代にかけては建材として使用されていました。

深刻な健康被害を引き起こす物資のため、解体工事にあたってはアスベスト含有建材が使われていないかの事前調査が必要です。

さらにもし解体予定の建物に使われている場合は、法律に則った対応が求められます。

特に東京ではRC造オフィスビルの平均耐用年数は約42ー43年と言われており、多くは30〜50年で建替えられることが一般的です。

また1960-70年代あたりに竣工したビルは防災性能や耐震基準が旧仕様多く、解体・建替えの必要があります。

と同時にその時期のビルはアスベスト(石綿)を使用されている確率が高く、解体と同時にアスベスト調査・除去がほぼ必須条件となる確率が高いからです。

解体だけでなくビルの減築工事のできる解体工事業者を選ぶ

最近はビル解体工事ではなく、ビルのリノベーション・ビルの減築工事も増えています。躯体だけ残しスケルトンの状態にするケースや8階建のビルを6階建てに減築をする解体工事になります。

耐震性能の劣る古いビルでは、全体の耐震補強工事をするよりも減築をしてリノベーションしたほうがトータルなコスト面でもメリットがある場合や竣工時は適法に建てられていたが、法改正等によって、現在の法律に適合しなくなってしまった建築物の減築工事なります。

ビルの減築解体工事の場合、詳細な構造計算も必要であり、戸建ての減築工事に比べて難易度が高いのでビルの減築工事ができる解体工事業者は少ないの現状です。

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